糖尿病は血糖値が高くなる病気です
1. 血糖値とは?
血糖値とは、血液中にブドウ糖がどのくらいあるかを示すものです。ブドウ糖は食べ物や飲み物を消化して作られ、体を動かすエネルギー源となります。血液の流れに乗って体の細胞に運ばれ、筋肉や臓器で使われます。
2. 糖尿病とブドウ糖の関係は?
インスリンというホルモンが足りなくなったり、うまく細胞に作用しなくなってしまうため、糖尿病になると、ブドウ糖がエネルギーを必要としている細胞の中に運ばれなくなり、血液の中にあふれてしまいます。
3. インスリンの作用とは?
インスリンは、体の中で唯一血糖を下げるホルモンで、食後に血糖が上がらないように調節する働きがあります。また、血液中のブドウ糖を体の細胞に送り込んで、活動エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンに変えて、エネルギーとして蓄えておく働きもあります。
糖尿病の種類
1型糖尿病
膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、体の中のインスリンの量が絶対的に足りなくなって起こります。子供のうちに始まることが多く、以前は小児糖尿病、インスリン依存型糖尿病などと呼ばれていました。
2型糖尿病
インスリンの出る量が少なくなって起こるものと、肝臓や筋肉などの細胞がインスリン作用をあまり感じなくなる(インスリンの働きが悪い)ために、ブドウ糖がうまく取り入れられなくなって起こるものがあります。食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多く、わが国の糖尿病の95%以上はこのタイプです。
遺伝子の異常や他の病気が原因となるもの
遺伝子の異常や肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常などのほかの病気が原因となって、糖尿病が引き起こされるもの。薬剤が原因となる場合もあります。
妊娠糖尿病
妊娠中に発見された糖尿病。新生児に合併症が出ることもあります。